般若心経で『生きて死ぬ知恵』をつけよう
掲載日時:2009.06.11 18:00 コメント [0] , トラックバック [0]
私が仕事でまたプライベートで行き詰まった時、必ず手にとって読む本があります。『生きて死ぬ知恵』です。
かの有名な般若心経を現代語訳した本で、著者は当代日本を代表する生命科学者・柳澤桂子さん。マウスを使った発生学で世に先駆ける成果を果たすなど、世界的にも有名な科学者なんです。
この柳澤さんは般若心経についてこう語っています。「お釈迦様の気づかれたことは科学的にも正しいこと」とし、科学者としてはこうも語っています。
「私たちは原子からできています。(中略)戸棚のところも原子が密に存在するでしょう。これが宇宙を一元的に見たときの景色です。あなたもありません。私もありません。けれどもそれはそこに存在するのです。物も原子の濃淡でしかありませんから、それにとらわれることもありません。一元的な世界こそが真理で、私たちは錯覚を起こしているのです」
般若心経のなかで「色即是空」という言葉がでてきます。まさにこれは上記の柳澤さんの解説されている通りのもので、「一切の形あるものが、そのままでありながら、なにもない」という意味なのです。彼女はこの短い言葉を、より深い現代語で(しかもわかりやすい!)、科学的にも説明のいく文章でつづっているのです。
この本を読むと、「わたしという人間は、宇宙の塵と同じただの物体であり、それ以下でもそれ以上でもない。起こっていることは、ただの現象であり、それもそれ以下でもそれ以上でもない」と伝わってきます。つまり、「空(くう)」であり、さまざまなことで心をかき乱される必要はないのだ......と教えられます。
読むたびに心が落ち着くのですが、未熟な私は、この教えをすぐ忘れてしまい、ちょっとしたことで右往左往してしまいます。この本によると、「空の心をもつ人は、迷いがあっても、迷いがないときとおなじ心でいられるからです」と書かれています。
いま1番欲しいのは、この「空の心」! この領域にはまだまだ達しませんが、少しでもその心に近づくために、今日も般若心経現代語を読む私でございます。
日本画家の堀文子さんの画も、神秘的で眺めているだけで心が宇宙に飛んでいきそうになります。忙殺された日々を送っている人にこそ、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
(福島はるみ)
UPDATE:磐→般と誤植を修正しました。ご指摘のコメントありがとうございました。
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掲載日時:2009.06.11 18:00 コメント [0] , トラックバック [0]
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