全米大騒ぎ! 6歳児の空飛ぶUFO遭難事件、その皮肉な顛末
掲載日時:2009.10.24 18:00 コメント [0] , トラックバック [0]
皆さま、先週アメリカ中をクギ付けにしたこの事件をご存知でしょうか?
10月15日、コロラド州に住むヒーニさん一家からCNNに通報が入りました。なんと「6歳の息子ファルコン君が、父のリチャードさんが手作りした自家製UFOに勝手に乗って飛び立ってしまった」というのです。
この自家製UFOは父であるリチャードさんがヘリウムの熱気球で作ったもの。ファルコン君のお兄ちゃんがこの気球にファルコン君が乗り込むのを見た、と証言したのです。
当然、全米は大騒ぎです。警察・州兵が総動員で救助活動にあたり、飛んでいくUFOを生中継のヘリが追いかけます。やがて1時間半後、UFOは砂漠地に着地するのですが......
なんと中はからっぽ。誰も乗っていなかったのです。「途中で機内から落下してしまったのでは......」という最悪の可能性が皆の頭をよぎります。そこへ家族から警察に連絡が。ファルコン君が発見されたというのです! なんとファルコン君、はじめからUFOには乗っておらず、ずっと屋根裏に隠れていたというではありませんか。
必死に捜索した警察も、固唾をのんで見守った視聴者も、な~んだよかった。と胸をなでおろしました。めでたしめでたし。......だったらよかったのですが。
この事件が本当の大騒ぎになるのはここから。なんともイタ~いオチがつくのです。
その夜、ヒーニさん一家は家族はそろってCNNのテレビ番組に登場し、インタビューを受けました。無事に戻ってきたファルコン君を囲んで、リラックスした雰囲気。
父のリチャードさんがやさしく息子にたずねます。「名前を呼んだのに、なんで出てこなかったの?」するとここでファルコン君、とんでもない爆弾発言をかまします。
「僕たち番組のためにやるんだって、みんなでそう言ってたじゃん」
全米、再び騒然です。つまりこの一連の騒ぎは、テレビ番組のための狂言だったということ? ヒーニさん一家はこの疑惑を否定、釈明を繰り返します。しかし、いったん出た少年の言葉はもう元には戻りません。
結局、警察はこの騒動を「やらせ」と断定。ファルコン君の両親の刑事提訴に踏み切りました。実刑が確定すれば懲役2~6年、罰金最大50万ドル(約4536万円)だそうです。
彼らは自分たち家族をテーマにしたリアリティ番組をテレビ局に売り込もうとして、今回の騒ぎを起こしたと言われています。欲にかられた大人たちが、何もわかっていない子どもを利用したわけですが、逆にその子どもの無垢さに罪を暴かれてしまった、というわけですね。
父リチャードさんは自家製UFO作りのほかに、「火星に生命体が存在することを証明した」という動画をテレビ局に投稿するなどしていたそうです。「未知のモノを探求する好奇心」というのはとても純粋なものですが、それがいつのまにか自己顕示欲にすり替わってしまったのでしょう。結果的に、彼は望み通り全米中にその名を知られる有名人になりました。とっても悪い意味で、ですが。
いろいろな意味で、実に皮肉な事件だったのでした。
(吉川晶子)
掲載日時:2009.10.24 18:00 コメント [0] , トラックバック [0]
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