17世紀の魔法使いの壺、イギリスで発見される
掲載日時:2009.11.04 16:00
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掲載日時:2009.11.04 16:00
イギリス、スタッフォードシャーのパブの跡地から、ビール容器を転用した17世紀の魔法使いの壺(witch bottle)と呼ばれる魔除けが発見されたそうです。
もとは酒用の壷としてドイツで作られたもので、今年9月に行われていた発掘調査で見つかったものとか。
17~18世紀のイギリスでは、かけられた呪いを解くために、足や手の爪、尿、髪の毛を魔法使いの壺に入れる習慣があったんだそうです。こうした壺は、邪悪な霊を追い払うために家や建物の近くに埋められていたとのこと。
ファンタジー映画の小道具でお目にかかることはあっても、リアルな魔法道具を目にする機会はそうありません。そういった意味では興味深い品といえるでしょう。
問題は、この壷に描かれた顔。ハクション大魔王のアクビちゃんの住み処が、ムチャムチャ不機嫌になったご面相とでもいえばいいんでしょうか。想像以上にブサイクで、わたくしたちの魔法に対する幻想に冷水を浴びせるような出来栄えです。
21世紀のデザインセンスに照らし合わせると、魔を打ち払うアイテムならもっとかっこよくて凄みのある表情もあるでしょうにとか思うのですが、この壷にはモデルがいらしたそうで、当時の枢機卿・ロベルト・ベラルミーノ氏が壷に描かれていたみたいです。イギリスのプロテスタント信者たちは、反プロテスタントの急先鋒だった枢機卿の顔を壷に描いて、おちょくることでウサ晴らしをしていたんでしょうね。
魔術信仰は1600年代から衰退しましたが、現代にもまだ生きている魔女も何人かいて、中には、壺が発見されたことについてFacebookの片隅で議論したいという衝動を抑えられない人もいるようだ、とナショナルジオグラフィックの記事は結んでいます。
街の酒場で飲んだくれながら、時の権力者にクダを巻く魔法使い。
あるいは溜まりに溜まった酒代のツケを支払うかわりに、魔よけの壷を酒場に置いていく魔法使い。
そこらへんのトホホ具合は、さほど現代人と変わらなかったんじゃないのかなあ、などと壷に思いを馳せながら、17世紀の情景を愚考する次第であります。
(逢坂 杏)

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森瀬 繚 (著), 静川 龍宗 (著), 一徳 (イラスト)


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