押井守監督のバーチャルSFファンタジー映画『アサルトガールズ』のスピリチュアルアイコンに着目!
掲載日時:2009.12.17 10:00 コメント [0] , トラックバック [0]
『GHOST IN THE HELL 攻殻機動隊』『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』など独自の世界観の映像で世界的な評価を得るにとどまらず、アニメやゲーム、小説などマルチな才能を見せる押井守監督。実写映画の最新作『アサルトガールズ』は、オンラインゲーム上の〈アヴァロン(f)〉と呼ばれる仮想空間を舞台にしたもの。近未来SF的なこの映像空間に、意外なことにスピリチュアル要素がちりばめられているのです。
砂漠の荒野に屹立する「ストーンサークル」は、いわずと知れた、数々の遺跡に見られる祭祀の場を模したもの。ストーンサークルの上に浮かぶ「光るアイコン」は映画の登場人物である「プレイヤー」たちを管理する「ゲームマスター」のシンボル的存在となっています。
そしてストーンサークル近くには、「二宮金次郎像」が......。日本的な精神を象徴するこの石像は、プレイヤーたちに何かを啓蒙しているのでしょうか? 唯一の男性プレイヤーである「イェーガー」は、唯一の武器である巨砲をかついで歩いているのですが、その姿は見る人に十字架を背負った受難のキリストを彷彿とさせるかもしれません。
女性プレイヤーたちのコスチュームやキャラクターからも目が離せません。
外からは透明に見える光学迷彩戦闘機を軽やかに操る黒木メイサさん演じる「グレイ」。
中世の騎士のように馬に乗ってマントをたなびかせる佐伯日菜子さん演じる「カーネル」。
菊地凛子さん演じる「ルシファ」は、女魔導師という設定で、カラスになって空を飛び、青白いビームやファイヤーボールを発射します。
しかも、セリフは発さず、ダンスのようなパントマイムで意思表示をする様がまたミステリアス(このキャラクターは、監督と一緒にヴェネチア映画祭に行った時に、凛子さんが突然広場で大勢を前にして踊り出し、帽子でお金を集めようとしたというエピソードからインスピレーションを得たそう!)。
プレイヤーたちの敵は「スナクジラ」。クジラという優れた知能と神秘的なコミュニケーション力をもつ動物の名を冠しながら、その姿はまるで日本神話に登場する大蛇のよう。この獰猛で狡猾な敵を倒すため、バトルが繰り広げられます。
こうして見てみると、ゲームの世界は、『ファイナルファンタジー』や『ドラゴンクエスト』などを例に取るまでもなく、ファンタジックでスピリチュアルなものと親和性が高いのかもしれません。
アクションや映像美を楽しむのはもちろんですが、こんなふうにちりばめられたアイコンに注目すると、監督の創りあげた世界をより深く理解できる楽しみが増えるのでは?
『アサルトガールズ』は、12月19日(土)よりテアトル新宿、池袋テアトルダイヤほか全国順次ロードショー。
(神田法子)
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掲載日時:2009.12.17 10:00 コメント [0] , トラックバック [0]
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