『あの人に会いたい』──NHKが繰り出す、リアル霊界通信
掲載日時:2010.01.23 12:00 コメント [0] , トラックバック [0]
『こころの時代』に引き続きご紹介するのは、NHKが密かに繰り出しているサイキック・プログラム『あの人に会いたい』。2004年スタートと、すでに6年近く放送されているので、ご存じの方も多いことでしょう。
「あの人に会いたい」はNHKに残る膨大な映像音声資料から20世紀の歴史に残る著名な人々の叡知の言葉を今によみがえらせ永久に保存公開する「人物映像ファイル」を目指す番組です。復刻されたあの声・あの表現は今も多くの人々の心にひびきます。また若い人々にとっては活字でしか知らない歴史的人物の生の声や表情に接する「生きた素材」となるはずです。
これまで映像による人物の記録を体系的に保存してきた例はなく、映像文化の保存・伝承という点で公共放送NHKが受け持つべき文化性の高い事業と言えるものです。
(番組公式サイトより)
一回わずか10分間の、この番組。NHK映像ライブラリーよりピックアップされた、20世紀を代表する、時代の先駆者たちの生前の貴重な肉声を、現代の視聴者の元へ届けてくれます。
いうまでもなく、NHKは「サイキック〜」などと、どこにも謳ってはいませんが......番組を観ていると、登場する故人の言葉が、まるで天上界からの神秘的なメッセージ♪に聞こえてくる場面が多々あります。しかも、その言霊は決して古びることなく、逆に新鮮な刺激を視聴者に与えてくれるのです。
時代を全力で駆け抜けた、今は亡き先達の、目からウロコなメッセージ──。これを〈霊界通信〉と呼ばずして、なんと呼んだらいいでしょう!
そう、21世紀の降霊は、イタコの口ではなく、公共の電波を通じて行われているのでした。
たとえば、作家・安部公房さんの回。
安部さんは、小説の役割について──細かく見れば見るほど膨大な情報を読み取れる航空写真のように「無限の情報を含む世界を提供するもの」と語っています。
インターネットもグーグルアースもなかった時代の発言ですが、人間を情報体としてとらえるなど、どこか未来の社会状況を先取りした予言のようにも聞こえます。
また、この番組を通じて、にわかに親近感がわいてきたのは、現代音楽の巨匠・武満徹さん。
観念的で難解とされる作風からイメージしていた人物像と180度異なる、どこかお茶目なキャラクターに心惹かれると同時に、束ねた色鉛筆で描いたスケッチを音に置き換えたり、農家の有線放送から着想を得たりと、そのフリーダムな作曲作法には大変驚かされます。
「禅問答みたいでいやだけど」と照れくさそうに笑いつつ、創作の奥義を語る武満さん「(ある程度なら)作曲は、誰にでもできる。しかし、作曲家にとって大事なのは、世界の音を『聴く』ことですね」。
「禅問答」つながりで、もうお一方。曹洞宗大本山・永平寺78代貫首、宮崎奕保さんは、座禅一筋の生涯を貫いた。長年の修行を経た貫首は、やがて「座禅することそのものが悟り」であることに気づかされたという。
自らにとって座禅とは何か? などを語る104歳のときのインタビューでは「何も考えない」「何か考えたら、もうそれは余分や」等々、至言を連発。その見事なまでの解脱っぷりには、ハートを射抜かれること必至です。
2010年1月現在、すでに236名がこの番組を通じて「口寄せ」されていますが、各出演者に共通するのは、文句なしにキャラ立ちしまくってるところ。本当に、どの回をとっても見応え十分なのは驚異的です! 日本って、とてつもなく人材豊富な国だったんですねー。ブラボ〜!
[NHKアーカイブス NHK映像ファイル あの人に会いたい]
(シラカミケンイチ)
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掲載日時:2010.01.23 12:00 コメント [0] , トラックバック [0]
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