ハイチ大地震の被災者に「善意」を送ることの難しさ
掲載日時:2010.02.02 18:00 コメント [0] , トラックバック [0]
15万人以上という、信じられない数の方がお亡くなりになったハイチ大地震。
その被災者に世界中から支援が寄せられていますが、現地では食料や物資の不足から飢えが進み、援助物資をめぐり、略奪が横行したり、略奪しようとした人が銃殺されたり、想像を絶する混乱が起こっています。
そんな中、日本で1月の中旬、ハイチの被災者に「激励の千羽鶴」を送ろう、というミクシィでの呼びかけから始まった運動に、賛同意見とともに、「非常識!」「迷惑だ」、という意見も相次ぎ、ネット上で大炎上。発起人のサイトが閉鎖においこまれる騒ぎへと発展しました。
発起人は大阪在住の21歳のワクワククリエイターを名乗る女性。1月15日にミクシィの日記やコミュニティーを通じて呼びかけました。
「地震で家族を失ったハイチの人たちに、1人ではないと元気づけてもらうのが狙い」「千羽鶴は、NGOなどを通じて、ハイチの情勢が落ち着いたころに被災地に届けたい」。
それが新聞でも報道されると、「情勢が落ち着いたころに届けるとしているものの、文化の違いを無視しており、むしろ医薬品や飲食物を贈るべき、と批判」が出はじめ、その後2ちゃんねるなどでも批判が続々。
さらにミクシィの日記でも、ハイチで援助活動中というユーザーがこの運動を「足手まとい」と批判。「ハイチは貧困率が高くずっと情勢不安で、たとえ震災前の状態に戻ったとしても、千羽鶴を贈ることには賛成できない」。また「調理用などに燃やされるだけであり、NGOに危害が加えられる恐れや医薬品などを運ぶ飛行機のスペースが削られる心配がある」とも......。
しかも、「ハイチで信仰されているブードゥー教では、鶴は「悪魔の使者」として縁起が悪いとされており、千羽鶴を贈るのは失礼に当たる」とまでそのユーザーの日記で伝えられました。
もしこれが本当なら、たとえ善意で送っても結果は嫌がらせになってしまうというわけか。むずかしいですね。宗教や文化の違いは......。
2ちゃんねるの書き込みを見ていると:
「折り紙を買うお金を募金しろ」
「火にくべて燃料にされるだけだ」
「1万円札で折ったら?」
「平和な日本にいて、頭が花畑だ」
「自己満足だ」
「食料かと思って箱をあけて、紙が入っていたら飢えている人たちは激怒するだろう」
など、厳しい意見も多く、それはそれで胸が痛みます。
女性の善意から始まったことでしたが、結果的にネット上で炎上。その女性のサイトには、鶴も届いたけものの1千通以上の非難メールが届き、サイトは閉鎖。ネット社会の怖さですね。
書き込みで多かったのが「自分たちが満足することより、相手が望んでいることを考えては?」という意見でしたが、災害時の寄付や善意の行為って、ものすごくむずかしいですよね。特に文化が違う遠い国に何か送りたい......というときは。
とても瑣末な例で恐縮ですが、私の母が急死したとき、心身のダメージが大きく、たくさんいただくいた花束を花瓶にさしかえたり、水をかえたり......というのがものすごく面倒くさくて、花束を見るのがいやになったことがありました。アレンジメントだと、籠ごと、ぼん! とおいておけばよかったので、らくでしたが......。
つまり、憔悴しているときって、とても自分本位になりがちで、善意の方々の気持ちを考える余裕はなくなっちゃうことがあるんですね。
とにかくハイチの方々に役立ちたい......という気持ちが空回りせずに、有効な方法はなんでしょう。いろんな方法があると思いますが、状況が混乱して、被災者の方たちが極限の状況にあるときは、現地の状況や必要なものを知っていて、それを届けられるラインがある救援組織に、義援金を少しでもいいから送る、というのは、一つの手かもしれません。
ちなみに義援金などを募集している情報はいろいろありますが、ご参考のために、
下記をあげておきますね。
[産経ニュース]
(田中水菜)
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掲載日時:2010.02.02 18:00 コメント [0] , トラックバック [0]
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